三井記念美術館 茶人のまなざし 森川如春庵の世界
2008年 11月 18日
茶道はほんの少し習ってみただけであきらめた私ですが、お茶の道具を見るのは好きで、
特にお茶碗に惹かれます。
知識がないので、わからないままにただ見るだけなのですが。。。
如春庵という方は愛知県の素封家で幼少時から茶の湯の修練を重ね、10代で
本阿弥光悦の名碗「時雨」と「乙御前」を所持したとのこと。
今回の展覧会では2つとも見ることができましたが、どちらも印象的でした。
平安時代あたりの書がきれいな形で残っていたことも驚きでした。
私の中では実在した人物としてのリアリティが全くなかった歴史上の有名人たちが
本当に生きていて、しかも現在までその作品が残っているとは。
如春庵は生涯一度も生活のために働くことはなかった、という趣旨の解説がありましたが
一生趣味の世界に生きて数寄者たちと交流する人生そのものにも驚かされました。
そこには私のまったく知らない世界が広がっているように思えました。
生まれた時からお金持ちで、働く必要がないと人間だめになってしまうのでは?などという
単純な考えでは説明がつかないものを見てしまった気がします。